図9 2L-INT法の電極位置と刺激部位記録部位記録電極(-):第3中手骨関節中央外側基準電極(+):第2指近位関節接地電極(E):記録電極と刺激電極の間刺激部位①記録電極より手関節正中神経側へ10cm ②手関節尺骨神経側へ10cm評価:立ち上がり潜時で比較し0.5ms以上の差がでれば手根管症候群を疑う。図10 肘部インチングの刺激部位肘部で内側上顆と肘頭を結んだ線を中心として,遠位側と近位側に等間隔で刺激を行っていく。刺激間隔は1cmまたは2cm間隔で10cm分行う。う。橈骨神経麻痺は腋窩部分での伝導ブロックが多いため腋窩刺激を含める(図11)。4)下肢で足先(つま先)が挙上できない,または短趾伸筋(EDB)の萎縮を認める場合⇒腓骨神経麻痺(下垂足)が疑われるため,前脛骨筋(TA)記録を行う(図12)。5)糖尿病科からの依頼の場合 基本7神経を片側上下肢で実施し神経障害の有16東京都医学検査 Vol. 53 No. 1図11 橈骨神経刺激部位刺激部位遠位部:前腕部,記録電極より5~7cm中枢側尺側手根伸筋橈側近位部:上腕部,上腕2頭筋と腕橈骨筋の間腋窩:腋窩部分の背側。腋窩は刺激の波及を起こす可能性が高いので,橈骨神経を選択的に刺激する必要がある。上腕三頭筋CMAPと短母指外転筋CMAPをモニターしながら橈骨神経を選択的に刺激する。図12 腓骨神経 前脛骨筋記録前脛骨筋に記録電極を設置し,腓骨頭と膝窩部で刺激を行い膝の部分で伝導ブロックの有無を確認する。無を確認する。報告時には,日本臨床神経生理学会で用いられている基準を添付するのもよい(図13)。
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