聞く。手術予定症例の確認は,業務であり,術後の症例の検討会は自己研鑽であるということなのだろうか。 予期せぬ方向へ進んでしまった部分があるが,今回のこのタスク・シフト/シェアについては,新たに臨床検査技師が行う行為として加わった部分について,関係する症例がある程度蓄積された頃に携わった医療従事者たちで検討会が行われるようになると思われる。業務の流れの中での発生した問題点などについても方法を良い方向へ改善検討する機会が訪れるのではないかと期待している。早速日臨技の研修コンテンツで早くも新たに追加された行為に関する医療安全についての内容が配信されていた。東京都医学検査 Vol. 53 No. 123表1 現行制度の下で医師から他の医療関係職種へのタスク・シフト/シェアが可能な業務の具体例(医療安全管理学第2版、医歯薬出版より転載)細胞検査士が中心になっていろいろな施設で行っていたと思われる。本学では,形成外科医,薬剤師,看護師(がん認定)も参加することがあった。 その乳腺領域から始まり,呼吸器領域や整形外科領域へと杏林大学医学部付属病院では積極的にそうした検討会が行われていった。 しかし約5,6年前から,医師の時間外労働が問題となり,このような検討会もなるべく早い時間に行うという方向へ変わり,いわゆるコ・メディカル部門の技術者は,仕事が終わらず,参加できなくなっていったようである。まさしく2024年問題を想定しての動きであろう。現在でも病院で活躍する技師の方々の情報から,術後の症例カンファレンスは遅い時間に行われていると
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