たため(図4)光刺激を中断したが,刺激中断後もてんかん性放電はおさまらず,右上方の眼球偏位,体を右へ回旋させる動きのあとに強直間代発作へと移行した(図5)。 検査の評価として良かった点は,患者から得た情報から脳波電極をあらかじめ包帯で固定して記録したため,強直間代痙攣が起こった際にも脳波電極が外れることなく記録ができた。光刺激を行う前に主治医へ連絡したことで,痙攣発作が起こってすぐに主治医が検査室へ駆けつけることが図2 睡眠時表1 ミオクロニー発作との鑑別痙攣発作を誘発する可能性がある。このため主治医へ連絡し光刺激賦活を行うか相談した。主治医からは賦活を行ってほしいとの意向であったため,痙攣発作が起こった場合は検査室へ駆けつけるよう依頼した。 6Hzの刺激終了後に前頭部優位の棘徐波複合が出現した。10Hzでは光刺激中に棘徐波複合が群発して出現した。14Hzは脳波変化に伴って手のぴくつきが観察された(図3)。間隔をあけて行った16Hzでは棘徐波複合群発が連続して続い62東京都医学検査 Vol. 53 No. 1
元のページ ../index.html#68