A1赤血球B赤血球O赤血球判定A1赤血球B赤血球O赤血球判定0000東京都医学検査 Vol. 53 No. 2251本日紹介した中で実施可能な追加検査•ウラ検査における反応時間延長や血清の増量•連銭形成に対する生理食塩液置換法•冷式自己抗体の影響で抗グロブリン試験が陽性の場合、温めた生理食塩液であらかじめ1回洗浄後、自動血球洗浄機で洗浄して判定再検査・生理食塩液置換法輸血検査におけるトラブルの原因は様々であり、それぞれの原因に対応していく必要があるオモテ検査ウラ検査抗A抗B判定4+A型1+抗A抗B判定4+A型A型と判定患者血清、赤血球浮遊液を37℃で予備加温してから混和60分加温後、一回目の洗浄を温めた生理食塩液やPBSで洗浄さらに自動血球洗浄機で3回洗浄後に判定オモテ検査の部分凝集や、吸収困難な自己抗体等検査に苦慮する検体に遭遇した場合は、まずは血液センターにご相談を図5 追加検査 冷式自己抗体の力価が高く,反応増強剤無添加の抗グロブリン法を実施しても反応が陽性となってしまう場合があります。その場合は,患者血清と血球浮遊液を37℃で予備加温してからなるべく温度を下げないように気を付けて混和します。この作業は恒温槽内で行うと良いでしょう。その後,60分加温し,37℃に温めた生理食塩液で一回手洗浄します。手洗浄後,自動血球洗浄機で通常通り洗浄し,判定します。そうすることでほとんどの冷式自己抗体の影響を取り除くことが出来ます。冷式自己抗体の影響を取り除くことが出来る図6 反応増強剤無添加-IATでも反応が陰性にならなかったら…【まとめ】【不規則抗体同定検査】 輸血検査におけるトラブルの原因は様々で,それぞれの原因に対して臨機応変に対応していく必要があります。 追加検査を実施することで問題が解決する場合もありますが,オモテ検査で部分凝集が検出された場合や,吸収が困難な強い自己抗体が存在している検体など,検査に苦慮するような場合はまず血液センターに相談していただければと思います。図7 まとめ4+1+保留4+A型(恒温槽内で行うと良い)
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