東京都医学検査 Vol. 53 No. 2 の一般採血枠より30分早く採血し,化学療法の開始時間を早める目的で運用しています。 1日30人を上限に医師より依頼を受け付けており,早朝採血は臨床検査技師3名と常駐看護師1名の計4人で行っています。図3参照。 次に採血室の取り組みをご紹介いたします。 はじめに,採血1回成功率の向上と,採血待ち時間短縮の取り組みを2点ご紹介いたします。 1点目が,手厚い新人教育があげられます。 教育期間として2週間時間を設けていまして,まず座学として採血オリエンテーションから,JCCLS標準採血法ガイドラインに沿った採血方法や患者対応,採血合併症等について,採血室主任からレクチャーをうけます。 次に練習として,実際に採血室主任の腕をお借りして,採血のトレーニングを実施し,見習いとして患者さんの採血を実施し始めます。失敗時には失敗分析レポートの作成を行っています。 一連の教育を修了し,採血導入時教育・理解度チェックシートを用いて評価し,技術管理主体と品質管理者と検査室管理主体からの承認を得て,1人で患者さんへの採血業務を実施します。 また,特に手厚く行っていると感じたことは,失敗分析レポートの作成になります。10月9日現在『採血室の運営とシステム―国⽴がん研究センター―』名称国立研究開発法人国立がん研究センター中央病院所在地東京都中央区築地5-1-1開院1962年病床数578床1日平均外来数1550人ISO151892012年取得・特定機能病院・臨床研究中核病院・がんゲノム医療中核拠点病院・地域がん診療連携拠点病院・東京都小児がん診療病院・病院機能評価3rdG:Ver.2.0・紹介受診重点医療機関255■開催日:2024年10月11日(金)■講 師:国⽴研究開発法⼈国⽴がん研究センター中央病院三津⾕ 春希■生涯教育点数:基礎―20点 はじめに施設紹介です。 施設名は国立研究開発法人 国立がん研究センター中央病院です。 1962年に開院し,病床数は578床,1日平均外来数は1550人になります。 ISO15189は2012年に取得し,以下の指定を受けています。図1参照。 採血室紹介です。 1日の外来採血数は480~800人で平均650人程度です。昇降式採血台は11台,ベッド1台,リクライニングチェアが1台の計13台あります。 採血室スタッフとして,専属主任臨床検査技師2名と各部署の臨床検査技師6名のシフト制となっており,常駐看護師2名と外来看護師2名となっております。図2参照。 次に早朝採血枠についてご紹介いたします。 化学療法実施予定の一部患者さんを,8時から図1 施設紹介
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