測定法影響遊離グリセロール消去法負、正誤差すべて正誤差すべてBCP改良法負誤差負誤差酵素法正誤差過酸化水素-POD定量系負誤差GalG2CNP法負誤差o-CPC法、MXB法負誤差ヘキソキナーゼ法グルコキナーゼ法正、負誤差負誤差正誤差すべて正誤差影響を与える薬剤薬効影響を受ける項目ヘパリン抗凝固薬TG、LDL-C(F式)デカドロン注射液関節リウマチCREラスリテックペニシリンG尿酸降下薬抗菌薬UAALBグリセオール脳圧降下剤TGドブタミン急性循環不全改善薬CRE・UAHDL-C・TGなどアカルボース血糖降下薬尿AMYオムニスキャンMRI造影剤Caプラリドキシムヨウ化メチル(PAM)有機リン剤中毒解毒剤GLUデフェラシロクス鉄キレート剤Fe・UIBCSGLT2阻害薬血糖降下薬尿糖・ケトン体など菅野光俊、川崎健治︓尿酸値がゼロ!?その原因は‥.Medical Technology 40(6)︓636-640,2012改変本来の薬効とは全く異なる数値変化を起こしてしまう‥ことに注意︕【まとめ】合,ヘパリンがグリセロールを遊離させるため第一反応で消去されてしまい負誤差を与える。 都臨技精度管理調査でのALP項目がC・D評価の割合が他の酵素項目より多い傾向が認められる。 ALP試薬はpH10以上のアルカリ性試薬のため,長期間分析機に搭載していると大気中の炭酸ガスを吸収しpHが低下する傾向があるため,試薬を小分けして使う・蓋をするなどの処置が必要となる。正確なデータを提供するためには,試薬の測定原理・反応タイムコース・異常データとパニック値の鑑別のための病態の理解が必要になる。測定値に影響を与える薬剤 酵素法で発色に過酸化水素・ペルオキシダーゼ法を用いている場合,酸化縮合反応のため還元作用のある薬剤が測定値に負誤差を与える。 またTG測定で遊離グリセロール消去法の場154東京都医学検査 Vol. 53 No. 2
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