★東京都医学検査 Vol. 53 No. 2Jernigan JA, et al. N EnglJ Med 2020; 382: 1309-19.口広智一ら.近畿耐性菌研究会2020年度集計データ(http://plaza.umin.ac.jp/~SBRK/kaisetu_pablpca.html)★Yamasaki K, et al. J Infect Chemother2017.Goebel MC, et al. Clin MicrobiolRev 2021; 34: e0000320.The Review on Antimicrobial Resistance: Tackling Drug-Resistant Infections Globally:the Jim O’Neill commission, UK, May 2016. 仁木誠ら. 近畿耐性菌研究会ホームページ(http://plaza.umin.ac.jp/~SBRK/)より.2022年データ.▶MRSA、VRE、CRAおよびMDRPは減少傾向(日本はCREも減少傾向、VREは、、、)▶一方、ESBL産生腸内細菌科は2012年から2017年に53%増加。CREも微増。▶増加分は市中感染例である-E. coliは急増、K. pneumoniaeも近年増加185☞発熱は複雑性尿路感染症や腎盂腎炎の徴候である可能性があるが、尿路症状がなく発熱を示す外来患者は、他の感染源(上気道感染、蜂巣炎、副鼻腔炎など)がないか評価する必要がある。⇒除外診断である。☞ほとんどの患者が煩わしい症状によって診療所や救急外来を訪れることから、尿路感染症症状(排尿障害など)と尿路に起因しない可能性の高い症状(転倒、腹痛など)を区別することが診断医学の腕の見せ所である。3234-IMP型以外も散発的に検出-菌種はE. coli以外も多い。である。「尿路カテーテル留置患者のため、ASB(治療不要)の可能性あり」のような、無駄な抗菌薬投与を誘発しない報告書(コメント)が望まれる。各種病原体の最後の砦となる①カルバペネム系抗菌薬②フルオロキノロン系抗菌薬③バンコマイシンなどに耐性を示す菌、つまりESBL、カルバペネマーゼ産生腸内細菌目細菌やVCM耐性腸球菌がリストアップ【症状のある細菌尿】【症状のない細菌尿】=無症候性細菌尿尿路感染症の確定診断における免疫マーカー応用近畿耐性菌研究会におけるESBLの動向(2022年)【現在研究されている尿免疫バイオマーカー】NGAL:38.0ng/mL以上、IL-6:20.6pg/mL以上、IL-1β:12.4pg/mL以上【上記マーカーの欠点】-免疫抑制状態では反応しない。-ループス腎炎やシェーグレン病など自己免疫疾患では過剰な免疫反応でマスクされる。抗菌剤投与対象となる。原則として治療をおこなわない。例外として妊婦や泌尿器科処置前は治療を行う。「「正正ししいい尿尿路路感感染染症症のの診診断断」」では、なぜ抗菌薬適正使用が必要なのか、、、〜抗菌薬耐性菌に起因する年間死亡者数の推算〜世界の各種薬剤耐性菌動向(USAデータ)近畿耐性菌研究会におけるCPEの動向(2020年)☞最大の課題は抗菌薬適正使用が実現されなければ、2050年には悪性新生物の死者数を上回る!細菌成分の臨床的意義外来患者における抗菌薬適正使用
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