避東京都医学検査 Vol. 53 No. 2『体腔液細胞診update―原発巣推定で細胞診に求められていること―』Ⅰ.体腔液標本作製の基本プロセスと実践的手法Ⅱ.血性検体に対するアプローチとエラー回219■開催日:2024年9月26日(木)■講 師:独立行政法人地域医療機能推進機構埼玉メディカルセンター病理診断科鶴岡 慎悟■生涯教育点数:専門―20点 体腔液細胞診における標本作製の基本的な流れとその実践について解説しました。体腔液細胞診断は治療方針の決定において重要な情報源であり,標本の質が診断精度に大きな影響を与えます。標本採取から前処理,染色,観察に至るまでのプロセスを詳細に説明し,実務に役立つ手法とともに,臨床と病理で直面する課題とその解決策を提示しました。 細胞診標本作製におけるエラーの回避や血性検体への対処法についても解説しました。血液成分が多い検体は,しばしば診断の障害となるため,正確な標本作製が難しくなります。そこで,血性検体から有用な細胞成分を抽出するための具体的な手法を提示し,サンプリングエラーの回避方法についても実際の事例を通じて解説しました。
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